はしか(麻疹)
はしか(麻疹)は、麻疹ウイルスによって引き起こされる非常に感染力の強いウイルス性の感染症です。一度感染すると強い免疫がつきますが、免疫がない人がかかると、重症化することもあるため、注意が必要な病気です。
日本では予防接種(MRワクチン)の普及により患者数は大きく減りましたが、海外からの輸入症例やワクチン未接種の人を中心に、今でも散発的に流行が起こっています。
はしかは初期は風邪のような症状から始まり、その後高熱と発疹が出るのが特徴です。ときに肺炎や脳炎など、重い合併症を起こすこともあり、特に乳幼児にとっては注意が必要な感染症です。
内田こどもクリニックでは、麻疹が疑われる場合には早期に隔離対応と診断を行い、感染拡大を防ぎながら、必要に応じて高次医療機関と連携して診療を進めています。
はしか(麻疹)の原因
はしかの原因は「麻疹ウイルス」というウイルスで、空気感染・飛沫感染・接触感染など複数のルートで感染が広がります。
感染経路
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空気感染
・咳やくしゃみなどによって空中に漂うウイルスを吸い込むだけで感染します。 -
飛沫感染
・感染者の飛沫が口や鼻、目に入ることで感染。 -
接触感染
・ウイルスのついた手で目や口をこすって感染。
非常に感染力が強く、同じ部屋にいるだけでも感染するリスクがあるため、ワクチン未接種の方や免疫のない方が感染すると、あっという間に周囲に広がる可能性があります。
はしかの症状
麻疹は「カタル期→発疹期→回復期」と、症状が数段階に分かれて現れます。
カタル期(初期:1〜4日目)
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発熱(38〜39℃前後)
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咳、鼻水、くしゃみ
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目の充血やまぶしがる(結膜炎症状)
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コプリック斑(頬の内側に白い小さな斑点)が出ることがあります
この時期は風邪と間違いやすく、発疹はまだ出ていないため診断が難しい場合があります。
発疹期(4〜7日目)
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高熱(39〜40℃以上)
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顔から体にかけて赤く広がる発疹
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発疹はだんだん色が濃くなり、融合して広範囲に広がる
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全身倦怠感、食欲不振など
回復期(1週間〜)
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発疹が少しずつ薄くなり、色素沈着が残ることも
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発熱や咳も徐々に落ち着きます
はしかの合併症に注意
麻疹は、ただの風邪とは異なり、合併症が起こることがあるため要注意です。
主な合併症
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中耳炎
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肺炎
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クループ症候群
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脳炎(まれだが重症)
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下痢・脱水
特に、乳児やワクチン未接種の方、高齢者や免疫が低下している方では重症化のリスクが高まります。
はしかの検査・診断
内田こどもクリニックでは、症状の経過や発疹の特徴、コプリック斑の有無などから臨床的に麻疹を疑うことが多いですが、確定診断にはウイルス検査や血液検査(抗体検査)を行います。
発熱と発疹がある場合は、必ず事前に電話連絡の上で受診してください。一般の待合室とは別の「隔離室」で診察を行います。
はしかの治療法
はしかに対する特効薬(ウイルスを直接殺す薬)はありません。そのため、治療は対症療法が中心となります。
対症療法の内容
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解熱剤による高熱のコントロール
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水分補給、栄養管理
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咳止めや鼻水を抑える薬
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合併症(肺炎など)がある場合は抗菌薬の使用も
重症の場合は、入院による治療が必要になることもあります。
予防接種(MRワクチン)の重要性
麻疹を予防するには、MRワクチン(麻疹・風疹混合ワクチン)の接種がもっとも有効です。
日本の定期接種スケジュール
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1回目:1歳〜1歳3か月未満
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2回目:小学校就学前の1年間(年長)
2回接種で約99%の発症予防効果があるとされています。ワクチンを接種していない、または接種歴が不明な方は、抗体検査や追加接種のご相談も承っております。
よくある質問
Q1. 麻疹は大人もかかりますか?
A1. はい、免疫がない大人も感染します。特に20代〜30代でワクチン接種歴が不十分な方は注意が必要です。
Q2. MRワクチンは副反応が心配です
A2. 一時的な発熱や発疹など軽い副反応が出ることはありますが、重篤な副反応はまれで、安全性の高いワクチンです。
Q3. 保育園や学校はいつから登園できますか?
A3. 発疹が出てから7日以上経過し、かつ解熱して元気が戻ってからが目安です。医師の判断を受けてください。
Q4. 妊娠中に感染するとどうなりますか?
A4. 妊婦さんが麻疹にかかると、流産や早産のリスクがあるため、妊娠前のワクチン接種が非常に重要です。
院長より
はしかは、一見すると風邪のように見えることもありますが、高熱・全身の発疹・強い感染力と、子どもにとって非常に注意が必要な感染症です。
当院では、麻疹が疑われるお子さんには速やかに隔離診察・検査・適切な医療機関との連携を行っております。ワクチン接種のタイミングや抗体の有無に不安がある方も、どうぞお気軽にご相談ください。
