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マイコプラズマ感染症

マイコプラズマ感染症は、Mycoplasma pneumoniae(マイコプラズマ・ニューモニエ)という微生物が原因で起こる呼吸器感染症です。特に学童期(5歳〜中学生くらい)のお子さんに多くみられ、長引く咳が特徴です。

マイコプラズマ肺炎」という名前で知られることも多く、季節にかかわらず年間を通して発生しますが、秋から冬にかけてやや流行しやすい傾向があります。流行性があり、数年に一度、全国的な流行をみることもあるため注意が必要です。

当院では、症状の経過や年齢、検査結果を踏まえて、適切なタイミングで治療開始ができるように診察を行っています。

マイコプラズマ感染症の原因と感染経路

マイコプラズマは、細菌でもウイルスでもない「マイコプラズマ属」に分類される非常に小さな微生物です。通常の細菌と違い、細胞壁がないためペニシリン系などの一般的な抗菌薬が効きにくいのが特徴です。

感染経路

  • 飛沫感染(咳やくしゃみ)

  • 接触感染(手指やドアノブ、物の表面などを介して)

潜伏期間(感染してから症状が出るまでの期間)は1〜3週間と比較的長く、その間に周囲に感染が広がるリスクもあります。

マイコプラズマ感染症の主な症状

マイコプラズマ感染症は、風邪に似た症状で始まり、次第に特徴的な咳が現れてきます。

初期症状

  • 発熱(37〜39℃)

  • のどの痛み

  • 頭痛、倦怠感、食欲不振

進行後の特徴的な症状

  • 乾いたしつこい咳(空咳)

  • 咳が長引き、2〜3週間以上続くことも

  • 胸の痛みや息苦しさを訴えることもある

多くの場合は軽症で済みますが、一部では肺炎や中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎へと進行することもあり注意が必要です。

マイコプラズマ肺炎とは?

マイコプラズマによる肺炎は、「非定型肺炎」と呼ばれるタイプで、一般的な細菌性肺炎と異なり、痰が少なく、レントゲンでは広範囲に肺炎像が出るのが特徴です。

肺炎の症状がある場合には、咳と一緒に

  • 息苦しさ

  • 胸の痛み

  • 発熱が続く

といった症状も見られます。

検査と診断について

内田こどもクリニックでは、症状や経過、流行状況を踏まえたうえで、必要に応じて検査を行います。

検査の種類

  • 迅速検査(のどのぬぐい液で抗原を調べる)

  • 血液検査(抗体の有無を確認)

  • 胸部レントゲン(肺炎の有無を確認)

迅速検査は即日結果が出ますが、早期には陰性になることもあるため、臨床症状もあわせて判断します。

治療方法

マイコプラズマ感染症には、通常の風邪薬や抗生物質は効きにくいため、マクロライド系抗菌薬(クラリスロマイシンなど)が選ばれます。ただし、近年は「マクロライド耐性マイコプラズマ」の増加が報告されており、必要に応じて他の抗菌薬への切り替えも検討します。

治療の基本

  • 抗菌薬の内服(5〜10日間)

  • 解熱剤や咳止めなどの対症療法

  • 安静と十分な水分補給

咳が長く続くことがあるため、症状が改善しても治療の継続と経過観察が大切です。

登園・登校について

マイコプラズマ感染症は学校感染症に指定されていませんが、咳が強く、体調が悪い場合には登園・登校を控えるべきです。以下の条件を目安にしてください。

登園・登校の目安

  • 発熱がなく、元気が戻ってきている

  • 咳が落ち着いてきた

  • 食事や活動が普段どおりになってきた

保育園・学校の判断により、医師の意見書が必要な場合もありますので、ご相談ください。

よくある質問

Q1. 咳だけで熱がないのですが、マイコプラズマの可能性はありますか?
A1. はい、マイコプラズマ感染症は熱が出ないこともあります。咳が長引いている場合はご相談ください。

Q2. 薬を飲んでいるのに咳が治りません
A2. 咳だけが残ることは珍しくなく、2〜3週間続くこともあります。症状に応じて咳止めや吸入などを検討します。

Q3. 家族にうつりますか?
A3. はい、飛沫感染するため家庭内感染のリスクがあります。手洗い・マスク・タオルの共用を避けるなど対策をしましょう。

Q4. 何回もかかることはありますか?
A4. 一度かかっても、完全な免疫がつかないため再感染することがあります。何度も咳が長引く風邪にかかる場合は注意が必要です。

院長より

マイコプラズマ感染症は、一見すると軽い風邪のようでありながら、しつこい咳や肺炎に進展するケースもあるため、油断できない感染症です。特に長引く咳や、家族内で同じような症状が続いているときは、早めに受診されることをおすすめします。

当院では、**適切なタイミングでの検査や治療選択を行いながら、お子さんの回復をサポートしています。**疑わしいときや心配なときは、遠慮なくご相談ください。

この記事の監修者情報

院長:内田寛(MD. PhD)
東京医科大学卒業

国立病院医療センター(現在の国立国際医療研究センター)、国立小児病院小児医療研究センター(現在の国立成育医療センター研究所)、公立昭和病院小児科医長、埼玉県立小児医療センター感染免疫科副部長等。

  • 小児科学会専門医
  • 感染症学会専門医、指導医
  • ICD
ご挨拶

はじめまして。「内田こどもクリニック」院長の内田です。
私たちは、地域のかかりつけ小児科として、お子さんの病気や発育、アレルギー、予防接種など幅広く診療を行っています。
お子さんとご家族が安心して通える、やさしく丁寧な医療を心がけていますので、どんなことでもご相談ください。

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