おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)
おたふくかぜ(医学的には「流行性耳下腺炎」と呼びます)は、ムンプスウイルスというウイルスによって起こる感染症です。多くは幼児期から小学生くらいの年齢で感染し、顔の片側または両側の耳の下(耳下腺)が腫れて痛くなるのが特徴です。
一般的には自然に治る病気ですが、まれに無菌性髄膜炎や難聴、睾丸炎(男の子)、卵巣炎(女の子)などの合併症を引き起こすことがあります。
内田こどもクリニックでは、小児科専門医として、おたふくかぜの診断・経過観察・合併症への注意喚起、そして予防接種による感染予防に力を入れています。
おたふくかぜの症状について
おたふくかぜは、感染してから約2~3週間の潜伏期間を経て発症します。最初は微熱や倦怠感といった風邪のような症状から始まり、徐々に耳下腺が腫れて痛みを伴うようになります。
主な症状
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耳の下や顎の下が腫れて痛い(耳下腺・顎下腺の腫れ)
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発熱(38〜39度前後)
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物を飲み込むときの痛み
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食欲不振
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だるさ
片側だけの腫れでもおたふくかぜの可能性あり
最初は片方の耳下腺だけが腫れ、数日後に反対側も腫れてくることもあります。全体の約20〜30%は片側だけの腫れで終わることもあります。
おたふくかぜの原因と感染経路
おたふくかぜは「ムンプスウイルス」というウイルスに感染することで発症します。
主な感染経路
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飛沫感染(咳やくしゃみなどによってウイルスが飛び散る)
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接触感染(ウイルスのついた手で目や口を触ることで感染)
感染力が非常に強く、発症の2日前から腫れが引いた後5日間程度までウイルスを排出しているため、発症前に周囲へうつしてしまうこともあります。
おたふくかぜの合併症について
多くの場合は1週間程度で自然に回復しますが、まれに重い合併症が起こることがあるため、注意が必要です。
注意すべき合併症
| 合併症名 | 特徴 |
|---|---|
| 無菌性髄膜炎 | 発熱、頭痛、吐き気、首の痛み。入院が必要なこともあります。 |
| ムンプス難聴 | 片側の耳が突然聞こえなくなる。回復しないことが多い。 |
| 睾丸炎(男児) | 思春期以降の男子に多く、高熱とともに睾丸が腫れる。将来的な不妊症との関係が心配されます。 |
| 卵巣炎(女児) | 下腹部痛、発熱。まれですが起こることがあります。 |
おたふくかぜの治療法について
おたふくかぜには、ウイルスそのものを治す特効薬はありません。 そのため、症状に合わせた「対症療法」が中心になります。
対症療法の内容
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解熱剤(アセトアミノフェンなど)で発熱や痛みを和らげる
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水分補給をこまめに行う
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柔らかい食事を用意する(噛まずに飲み込めるゼリーやおかゆ等)
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安静に過ごす
また、腫れている部位を冷やすと痛みが軽減される場合がありますが、やりすぎには注意が必要です。無理に押したりマッサージしたりすると、痛みが悪化する可能性があります。
おたふくかぜの予防接種について
おたふくかぜは、ワクチンで予防が可能な病気です。現在は**任意接種(希望者のみが受ける予防接種)**ですが、国も積極的な接種を推奨しています。
おたふくかぜワクチンについて
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接種時期:1歳以降(麻しん風しんワクチンと同時期が理想)
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2回接種が推奨されています(1回目の接種から5年以内に2回目)
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1回の接種で約90%、2回で約95%の予防効果
内田こどもクリニックでは、おたふくかぜワクチンを取り扱っており、Web予約にも対応しています。集団生活が始まる前の予防として、ぜひご活用ください。
よくある質問
Q1. おたふくかぜは何日くらいで治りますか?
A1. 一般的には発症から7日~10日ほどで腫れと発熱が落ち着きます。
Q2. 学校や保育園はいつから行けますか?
A2. 腫れが出たあと5日以上経過し、かつ全身状態が良ければ登園・登校が可能です(学校保健安全法による出席停止期間あり)。
Q3. 大人も感染しますか?
A3. はい。子どものときにかからなかった方は、大人になってから感染することもあり、重症化しやすい傾向があります。
Q4. おたふくにかかったら、もう二度とならない?
A4. 一度かかると多くの場合は免疫がつきますが、ごくまれに再感染することもあるとされています。
院長より
おたふくかぜは、多くの子どもが経験する病気ですが、合併症のリスクもあるため、しっかりと見守ることが大切です。「腫れてきた」「発熱とともに顔が痛い」「クラスで流行している」といった場合は、迷わずご相談ください。
内田こどもクリニックでは、ご家族の不安をしっかりと受け止め、検査・説明・対応まで一つひとつ丁寧に行っています。 ワクチンのご相談もお気軽にどうぞ。
