こどもの便秘
便秘というと大人の病気のように感じられるかもしれませんが、実は乳児期から学童期にかけて、こどもにも非常に多い症状です。特に小さなお子さんでは「何日もうんちが出ていない」「排便時に痛がって泣く」「便を我慢してしまう」などの様子に悩まれる保護者の方も多くいらっしゃいます。
便秘は単なる排便の遅れだけでなく、腹痛や食欲低下、機嫌の悪さ、トイレへの恐怖心、夜尿などにも影響することがあります。 便秘の治療は、薬だけでなく、生活習慣や食事、排便リズムの改善が基本となります。
内田こどもクリニックでは、一人ひとりの排便の癖や生活環境に合わせた、やさしい便秘治療を行っています。無理のない方法で、こどもが自信を持ってトイレに向かえるようサポートしています。
こどもの便秘の原因
こどもの便秘にはさまざまな要因が重なって起こることが多く、特に排便の「失敗経験」や「我慢」から悪循環に陥るケースが目立ちます。
主な原因
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排便を我慢してしまう
・トイレが怖い、忙しい、恥ずかしいなど、心理的な理由で我慢してしまう。 -
水分・食物繊維の不足
・便のかさが少なくなり、硬く出にくくなります。 -
生活リズムの乱れ
・朝食抜きや朝のトイレ習慣がないと、便意のタイミングを逃します。 -
トイレトレーニングの焦り
・無理なトレーニングがストレスになり、排便を拒否することがあります。 -
腸の動きが弱い(機能的便秘)
・体質や自律神経の影響で腸の動きが鈍くなることがあります。 -
病気による便秘(器質性便秘)
・甲状腺機能低下症、ヒルシュスプルング病(腸の一部に神経がない病気)など。
こどもの便秘によって引き起こされるトラブル
便秘が長引くと、さまざまな影響が体にあらわれます。日常生活や心の状態にも影響を及ぼすため、「たかが便秘」と軽視せず、早めの対応が大切です。
よくある影響
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腹痛、膨満感
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食欲不振
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嘔吐
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排便時の痛み(裂肛)
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便を我慢する習慣(→慢性化)
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お漏らし(便失禁)
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夜尿、睡眠の質の低下
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トイレへの嫌悪感、不安感
こどもの便秘の処置や治療法
当院では、薬に頼りすぎず、「快便習慣」を作ることを目標にしています。必要に応じて安全性の高い便秘薬も使用しますが、毎日の生活の中でできる工夫がとても大切です。
ご家庭でできること
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毎朝のトイレタイムを作る
・朝食後にトイレに座る時間を設けましょう(出なくてもOK)。 -
水分をしっかり取る
・特に冬場や運動後は意識的に。 -
食物繊維をとる
・野菜、果物、海藻類、豆類など。オリゴ糖も腸に良い影響があります。 -
適度な運動
・体を動かすことで腸の動きも活発になります。 -
プレッシャーをかけない
・トイレを失敗しても責めず、成功体験を増やしていきます。
医療機関での対応
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問診と診察で、原因と程度を評価
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必要に応じて腹部レントゲンなどの検査を行います。
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酸化マグネシウム(便を柔らかくする薬)や、浸透圧性下剤などを少量から処方
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便秘がひどい場合は、浣腸や坐薬を使って腸内をリセットすることもあります。
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心因性が強い場合は、学校や生活の背景についても一緒に考えます。
よくある質問
Q1. 何日くらい出ていないと便秘ですか?
A1. 排便回数は個人差がありますが、3日以上出ていない、もしくは毎日出ていても硬くて苦しそうな場合は便秘の可能性があります。
Q2. 便秘薬に頼りすぎるのが心配です
A2. 小児に使う便秘薬は習慣性が少なく、安全性が高いものを選んでいます。一時的に使って快便を経験することで、自然な排便リズムが作れることもあります。
Q3. 小学校に入ってから便秘になりました
A3. 学校生活の変化(トイレを我慢する、環境の変化)が影響していることが多いです。生活習慣の見直しと医師のサポートで改善するケースが多くあります。
Q4. 毎日うんちは出てるけど、時間がかかって泣いてしまいます
A4. 痛みや怖さがあると、「出そうとしても力めない」ことがあり、悪循環に陥りやすいです。便の硬さやトイレへのストレスを見直す必要があります。
院長より
「便秘」と一言で言っても、お子さんによって困っていることや背景はさまざまです。中には、自分で「うんちが出ない」と言えずに苦しんでいるお子さんもいます。
内田こどもクリニックでは、お腹の不調を「恥ずかしいこと」と感じずに、気軽に相談できるような雰囲気づくりを大切にしています。薬の使い方や食事の工夫、トイレへの不安にも寄り添ってサポートしていきます。まずはお気軽にご相談ください。
