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気管支喘息(小児喘息)

気管支喘息(きかんしぜんそく)は、気道(空気の通り道)に慢性的な炎症が起こり、さまざまな刺激に過敏に反応して発作的に咳や呼吸困難を起こす病気です。特に子どもの場合、夜間や早朝の咳やゼーゼーという音(喘鳴)が特徴的です。

気管支喘息は、乳幼児期〜学童期によく見られる疾患で、日本でも10人に1人の子どもが経験するといわれています。適切な治療と予防を行えば、発作を減らすことができ、日常生活をほとんど問題なく送ることが可能です。

当院では、日本小児科学会認定の小児科専門医、感染症専門医として、お子さん一人ひとりの症状と生活スタイルに合わせたオーダーメイドの喘息管理を行っています。

気管支喘息の原因と発症のしくみ

気管支喘息の本質は、気道に起こるアレルギー性の慢性炎症です。風邪などをきっかけに症状が表面化することが多く、気道が狭くなり、空気の通りが悪くなることで「ヒューヒュー・ゼーゼー」といった呼吸音が出たり、咳が止まらなくなったりします。

主な要因

  • アレルギー体質(遺伝的要因)

  • ダニ・ホコリ・花粉・カビ・ペットの毛など

  • 風邪やインフルエンザなどの感染症

  • 運動や冷たい空気

  • たばこの煙やストレス、天候の変化

特に、ハウスダストやダニなどの環境要因に反応するお子さんが多く、室内環境の整備が非常に重要になります。

小児喘息の症状

小児喘息では、咳が続くことが最もよく見られる症状です。典型的なゼーゼーという音がなくても、喘息の可能性がある場合があります。

よくある症状

  • 夜中や明け方に咳が出る(特に横になると悪化)

  • 運動や大笑いで咳き込む

  • 呼吸時に「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と音がする(喘鳴)

  • 呼吸が苦しそうで胸を上下に動かして呼吸している(陥没呼吸)

  • 風邪をひくと咳が長引く

年齢によって発作の出方に違いがありますが、「風邪が治ったのに咳だけが2週間以上続く」ときは、気管支喘息の可能性も視野に入れます。

診断と検査

診断は、問診と診察、既往歴、症状のパターンを総合的に判断して行います。乳幼児は検査が難しいため、症状の経過観察が特に重要です。

必要に応じて行う検査

  • 呼吸機能検査(スパイロメトリー:学童期以降)

  • アレルギー検査(血液検査や皮膚テスト)

  • 呼気中一酸化窒素検査(気道の炎症を見る)

当院では、年齢や発達段階に応じて適切な検査・診断を行い、必要に応じて専門医療機関と連携しています。

小児喘息の治療と管理

気管支喘息の治療は、「今出ている発作への対応」と「発作を起こさせない予防的治療」の2本柱で進めます。

急性期の治療(発作時)

  • 気管支拡張薬(吸入・内服)

  • 酸素投与(必要時)

  • ステロイドの内服や吸入(中等度以上の発作時)

長期管理(予防的治療)

  • 吸入ステロイド薬(ICS)

  • ロイコトリエン受容体拮抗薬(内服)

  • 抗アレルギー薬の使用

  • 環境整備(ダニ・ホコリ対策)

薬の使用に不安を持つ保護者の方もいらっしゃいますが、低用量の吸入ステロイドは全身への影響が少なく、安全性も高い治療法とされています。

日常生活での注意点

喘息の管理には、家庭でのケアや環境整備もとても大切です。

ご家庭で気をつけたいポイント

  1. 室内の掃除をこまめに行う(ダニ・ホコリ対策)

  2. ぬいぐるみやカーペットを減らす

  3. ペットの毛や花粉などのアレルゲンを避ける

  4. 風邪予防(うがい・手洗い)を徹底する

  5. 禁煙(家庭内での受動喫煙は発作の誘因になります)

また、運動は制限する必要はありません。発作が安定していれば、運動はむしろ呼吸機能を鍛える良い機会です。医師と相談しながら、活動量を調整していきましょう。

よくある質問

Q1. 気管支喘息は治りますか?
A1. 成長とともに症状が軽くなり、学童期や中学生になる頃に発作がなくなるケースも多いです。ただし、一部は大人になっても残ることがあるため、しっかり管理することが大切です。

Q2. 吸入ステロイドは副作用が心配です。
A2. 吸入ステロイドは直接気道に作用し、全身への影響が少ない薬です。医師の指導のもとで使えば、安心して使える治療薬です。

Q3. 咳だけでも喘息の可能性がありますか?
A3. はい、ゼーゼーがなくても、夜間・早朝や運動後に咳が出る場合は、喘息の可能性があります。

Q4. 予防接種は受けられますか?
A4. 喘息が安定していれば、通常通り予防接種は可能です。発作中は一時延期することもありますが、まずは医師にご相談ください。

院長より

気管支喘息は、日々のケアや予防がとても重要な病気です。発作が起こるたびに不安な気持ちになると思いますが、正しい知識と薬の使い方を身につけることで、お子さんもご家族も安心して過ごすことができます。

当院では、一人ひとりに合った管理計画を一緒に立て、必要に応じて専門機関とも連携しながら、長期的にサポートしてまいります。「咳が長引いている」「何度もゼーゼーする」といったお悩みがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

この記事の監修者情報

院長:内田寛(MD. PhD)
東京医科大学卒業

国立病院医療センター(現在の国立国際医療研究センター)、国立小児病院小児医療研究センター(現在の国立成育医療センター研究所)、公立昭和病院小児科医長、埼玉県立小児医療センター感染免疫科副部長等。

  • 小児科学会専門医
  • 感染症学会専門医、指導医
  • ICD
ご挨拶

はじめまして。「内田こどもクリニック」院長の内田です。
私たちは、地域のかかりつけ小児科として、お子さんの病気や発育、アレルギー、予防接種など幅広く診療を行っています。
お子さんとご家族が安心して通える、やさしく丁寧な医療を心がけていますので、どんなことでもご相談ください。

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