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溶連菌感染症

溶連菌感染症(ようれんきん かんせんしょう)は、A群β溶血性連鎖球菌(GAS)という細菌が原因で起こる感染症で、子どもにとても多い咽頭炎(のどの炎症)の一つです。

特に3歳ごろから小学生のお子さんに多く、保育園・幼稚園・小学校などで流行しやすいのが特徴です。

のどの痛みと発熱が主な症状ですが、抗生物質によってしっかり治療することがとても重要な病気です。自然に治ったように見えても、リウマチ熱や腎炎などの合併症を予防するため、最後までお薬を飲みきることが大切です。

当院では迅速な検査と正確な診断、そしてご家族と一緒に治療スケジュールを立てながら、安心して治療を続けられるようにサポートしています。

溶連菌感染症の原因と感染経路

原因は「A群溶血性レンサ球菌(溶連菌)」という細菌です。ウイルスではなく細菌が原因のため、抗生物質(抗菌薬)が有効です。

感染経路

  • 飛沫感染(くしゃみ・咳など)

  • 接触感染(手やおもちゃ、ドアノブなどからの感染)

感染力が強いため、園や学校、家庭内できょうだいにうつることもあります。

溶連菌感染症の主な症状

溶連菌感染症では、のどの痛みと発熱が突然現れることが多いです。風邪との違いがわかりにくいこともありますが、特徴的な症状を知っておくと早期発見につながります。

よく見られる症状

  • 急な高熱(38〜39℃)

  • のどの痛み(赤く腫れたり、白い膿が付着することも)

  • イチゴ舌(舌が赤くなり、ブツブツが目立つ)

  • 首のリンパ節の腫れ

  • 発疹(体や手足に細かい赤いブツブツ:猩紅熱〈しょうこうねつ〉と呼ばれることも)

  • 吐き気・腹痛

※咳や鼻水などの症状は少ないか、出ないことが多いです。

診断と検査

当院では、症状と咽頭の状態を確認した上で、溶連菌迅速検査(のどぬぐい液を使った検査)を行い、その場で診断します。数分で結果がわかるため、すぐに治療を開始することが可能です。

また、家族内で似た症状がある場合は、ごきょうだいや保護者の方への注意も必要です。

治療法と抗生物質の重要性

溶連菌感染症は、抗生物質(ペニシリン系など)を10日間しっかり内服することが必要です。症状が2〜3日でよくなっても、薬を途中でやめてしまうと合併症のリスクが高まります。

治療のポイント

  • 抗生物質を10日間飲み切る

  • 解熱剤・痛み止め(アセトアミノフェン)などでつらさを和らげる

  • 食事や水分が摂りにくいときは、こまめな水分補給を

飲み忘れた場合

  • 忘れたことに気づいたら、すぐに1回分を飲む

  • 次の服薬時間が近いときは、1回分だけ服用する

  • 自己判断で倍量にしないこと

登園・登校の目安

学校保健安全法では、「適切な治療を始めてから24時間以上経過し、症状が改善していれば登校可」とされています。

ただし、園や学校によって対応が異なる場合がありますので、通っている施設の指示にも従ってください。

当院では、必要に応じて登園・登校許可証の発行も行っています。

溶連菌感染症の合併症と注意点

溶連菌はしっかり治療しないと、まれに以下のような合併症を引き起こすことがあります。

主な合併症

  • リウマチ熱(心臓や関節への影響)

  • 急性糸球体腎炎(尿の異常、血尿やむくみ)

  • 中耳炎、扁桃炎の悪化

  • 皮膚や傷口からの感染(とびひなど)

これらを予防するためにも、症状が軽くなっても抗生物質を途中でやめず、最後まできちんと飲むことが大切です。

よくある質問

Q1. 兄弟にもうつりますか?
A1. はい、同じおもちゃを使ったり、くしゃみなどでうつることがあります。感染予防のため、手洗い・うがいを徹底しましょう。

Q2. 熱が下がったらもう元気なので薬はやめてもいいですか?
A2. いいえ、症状がなくなっても細菌は体内に残っている可能性があります。必ず処方された分を飲み切ってください。

Q3. 予防接種で防げますか?
A3. 現時点で溶連菌に対するワクチンはありません。こまめな手洗いが最大の予防策です。

Q4. 2回目もかかりますか?
A4. はい、型が異なれば何度でもかかる可能性があります。風邪と似た症状でも、のどの痛みが強いときは再受診をおすすめします。

院長より

溶連菌感染症は、きちんと治療をすれば大きな心配はいりませんが、お薬を最後まで飲まないと、後から思わぬ合併症につながることがあります。

また、のどの痛みが強くて食事がとれない、熱が高いなど、お子さん自身もとてもつらい思いをすることの多い病気です。

内田こどもクリニックでは、症状の早期改善と合併症予防のため、迅速検査・丁寧な説明・治療中のフォローを大切にしています。ご家庭でも不安なことがありましたら、いつでもご相談ください。

この記事の監修者情報

院長:内田寛(MD. PhD)
東京医科大学卒業

国立病院医療センター(現在の国立国際医療研究センター)、国立小児病院小児医療研究センター(現在の国立成育医療センター研究所)、公立昭和病院小児科医長、埼玉県立小児医療センター感染免疫科副部長等。

  • 小児科学会専門医
  • 感染症学会専門医、指導医
  • ICD
ご挨拶

はじめまして。「内田こどもクリニック」院長の内田です。
私たちは、地域のかかりつけ小児科として、お子さんの病気や発育、アレルギー、予防接種など幅広く診療を行っています。
お子さんとご家族が安心して通える、やさしく丁寧な医療を心がけていますので、どんなことでもご相談ください。

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